特集
水道橋博士
×唐沢俊一
特別対談「博士の異常な健康」鑑定!
第5回 バイオラバー
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  第3回 胎盤エキス
  第4回 ファスティング(断食)
第5回 バイオラバー
  第6回 博士の愛した加圧式
書籍DATA
博士の異常な健康

博士の異常な健康
水道橋 博士 著
四六判・並製・306ページ
ISBN 4-7572-1248-8
定価 1,365円
 
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 稀代の健康マニア=水道橋博士(浅草キッド)が贈る、前代未聞の「異常」な健康読本がついに完成!

 博士がすべて自ら体験取材して書き下ろした本著は、目から鱗の一冊になること間違いありません!

 『健康本とは、死をゴールと見据えた「遺書」であり、生への執着を後世に残す「医書」である。そして、この本の目指すところは、完全なる実用書であり、有限の貴方の余命すらも、劇的に変えうる可能性もある、“平成の解体新書”を自負するものだ』。
 
博士 バイオラバーに関しては、ガン治療の最前線での臨床例の話をあえて踏み込んで書いているのですが……。
唐沢 ここまで書くといろいろ議論になるでしょう。
博士 それこそ、ご専門のトンデモ本の世界に踏み込んでいるので、自分でも疑心暗鬼になるんですが(笑)、本の中では少ししか言及できなかった電磁波関連の話をぜひ唐沢さんにお聞きしたくて。個人的に電磁波は、今後、健康を語る上で絶対に無視できないキーワードだと思っているので…。
唐沢 確かに電磁波の問題は年々大きく扱われるようになってきていますからね。たとえば最近の話題だと、イルカやクジラが海岸に打ち上げられる現象との関係性が指摘されていたり…。
博士 今年の2月にも千葉の九十九里浜でありましたよね。あの現象と電磁波にどういう関係が?
唐沢 実はあれは海流が変わったとかそういう話ではなくて、どうやらケータイの普及が原因らしいのです。
博士 えっ、そうなんですか!?
唐沢 クジラやイルカは地磁気を感知する装置のようなものが脳の中にあって、それを使って自分たちの行く道を決めているんですね。でもケータイの普及によって飛び交う電磁波の量が倍増したことで、地磁気以外の電磁波がその感知機能に影響を与え、それが原因で海洋生物たちが間違って海岸に打ち上げられるようになったのではないかって言われているんですよ。
博士 へぇ〜。それは初耳だな。ちなみに、バイオラバーが電磁波から人体を防御してくれるという理屈そのものはどう思われました?
唐沢 う〜ん。正直に言うと、もう少し詳しい研究データを読みたいかなぁ。もちろん毎日の健康法として、バイオラバーをやること自体は全然問題ないと思います。博士さんをはじめ、実際に病気が治っている人もいるわけだから。
博士 まあ僕の場合は、超深刻な肩こりの完治ですけどね。もう、まったく肩こりって症状そのものが無くなっていますから。
唐沢 そっちの方が興味ある物書きも多いはずですよ。職業病ですから。
博士 それでもバイオラバーのメインは「ガン」なのです。僕からしたら、そんな面倒なところに入って欲しくないのが本音だったのですが(笑)。ガンに対する有効性についてはかなりの数の臨床データがあるし、専門機関による研究結果も新聞で報道されていますが…。どう思われますか?
唐沢 まぁ、そもそも電磁波に関しては、人体との関係性自体がまだほとんど研究されていない状態ですからね。ただ、最近起こっていて原因が分からない色々な症例、たとえば、うつ病の増加や若年性のボケなどの原因を考えた時に、一番関係がありそうなのが電磁波だとは言われています。
博士 じゃあ、現状はかなり黒に近いグレーなのですね。
唐沢 そうですね。僕も21世紀これからの健康法の二大潮流は、「電磁波」と「気圧」に関するものだと思っています。
博士 へぇ〜、気圧ですか?
唐沢 ええ。たとえば気圧先進国のドイツでは、うつ病や自殺の発生に気圧の乱高下が影響しているというはっきりとした統計データが出ているそうです。実際、広く注意を促すために、天気予報と一緒に気圧情報も流れていますよ。
博士 日本では天気予報をやっている石原良純の気圧が乱高下していますよね(笑)。あれは親爺譲りなのかな(笑)。しかし日本でも近いうちに気圧情報が必要になってきそうですね。
唐沢 博士さんもそろそろ注意しておいた方がいいですよ。特に東京は、この数年お台場にビルが山ほど建って空気の流通がなくなったせいで、気圧がかなりおかしなことになっていますから。ホラ、最近は土日になると都心に必ず雨が降るじゃないですか。あれってまさに、都市から出る熱や蒸気のせいで気圧がものすごく高くなっている証拠なのだそうです。
博士 なるほど。
唐沢 しかも、これだけビルが乱立して、そのすべてがハイテク・ビルとかいって電磁波をガンガン出し放題なわけだし。
博士 そういう意味では、バイオラバーは将来、爆発的に普及する可能性もありそうですね。
唐沢 あると思います。特にバイオラバーに関しては、他の多くの健康法と違って、開発者の方が医学的にもきちんと効果を証明しようと真摯に研究されているじゃないですか。
博士 いや、山本化学工業の社長なんか僕から見ても、ウェットスーツの本業が世界一のシェアを誇るわけだから、あえてあれほど誤解を受けるようなことをやっているのが不思議で。ホントにめちゃくちゃマジメな人ですよ(笑)。
唐沢 いや、トンデモさんはまじめな人がほとんどですよ。まじめだから、馬車馬みたいに周囲を見ないで、信じるところを突き進む(笑)。そのうちの何百分の一が真実ってことももちろんありますが、ただ、目に見えない電磁波を病気の新しいファクターとして医学の世界で認めさせるのは、相当な時間がかかるでしょうね。近視矯正手術と同じで、既得権益を守りたい人たちからの反発がかなりあるだろうし。
博士 この本の中でもっとも医学界からクレームが来そうだと思っていたのが、このバイオラバーの章なのです。ガンをはじめ、いろんな病気に効く可能性があるって大々的に書いたわけですからね。
唐沢 場合によっては、広告塔のように思われるかもしれないですよね。だから健康法産業っていうのは、まじめにそれをやっている人たちにとってはホントに悲劇的なものですよ。
博士 そのあたりが怖いし、とても難しいところです。使命感になっちゃいますからね。
唐沢 そう。使命感になってしまうし、それを一所懸命普及させるためにマスコミなんかに出れば、信奉者も増えると同時に、「あれはトンデモだ」って言われてしまう。事実、怪し気な民間療法の中にも、臨床例が揃っているモノが結構あります。だからこそバイオラバーは、今後、専門機関によって電磁波との確かな関係性が提示されることを期待しています。

つづく


「書評ほどオイシイ商売はない!?」 記事一覧
  第1回 発毛・育毛
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著者PROFILE
著者近影
水道橋博士 すいどうばし・はかせ (浅草キッド
1962年8月18日岡山県生まれ。
身長161センチ、体重53キロ、バスト91センチ、ウエスト79センチ、ヒップ90センチ、頭57センチ、首44センチ、足25センチ。
 1986年にビートたけしに弟子入りを果たし、翌年、玉袋筋太郎と漫才コンビ「浅草キッド」を結成。以降、テレビ、ラジオ、舞台での活躍に加えて、文筆家としても高い評価を獲得している。
 キッド名義の著書『お笑い男の星座1・2』(文藝春秋)はエンターテイメント・ノンフィクションという新たなジャンルを打ち立て、大宅壮一ノンフィクション賞の候補にも挙がる。個人名義での著書に『水道橋博士の異常な愛情』(青心社)、『本業』(ロッキングオン)。自称ルポライター芸人として、日々ペンを走らせる45歳。
著者近影
唐沢俊一 からさわ・しゅんいち
1958年北海道札幌市生まれ。カルト物件評論家。大ベストセラー『トンデモ本』シリーズを生んだ「と学会」の中心メンバー。執筆領域は古書・漫画・薬から落語・映画まで広範囲に及ぶ。どの分野でも「瑣末・無用な」「消費されてしまい残りにくい」知識やモノをあえてクローズアップし、独特の切り口で多くの支持者を持っている。学術誌からあやしげなオカルト本にまで至るその膨大な執筆ペースは独自かつ脳天気な日本文化史観を構成しており、業界人にもファンが多い。パソコン通信の時代から現在にいたるまで、ネットの世界での活躍も知られている。アスペクトから刊行している人気シリーズ『社会派くんがゆく!』をはじめ、『ウラグラ!〜ベスト・オブ・裏モノの神様〜』、『裏モノ日記』が好評発売中。またWebマガジン 社会派くんがゆく[RETURNS]では村崎百郎氏と宇宙最強!? 切り捨て御免の社会時評を展開中。近著『とても変なまんが』(早川書房)、『カラサワ堂変書目録』(学陽書房)、『トンデモ一行知識の逆襲』(大和書房 )などがある。その精力的な活動の詳細は「唐沢俊一『一行知識』ホームページ」へ。