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アホウドリの糞でできた国
―ナウル共和国物語
文:古田 靖
絵:寄藤 文平
定価 1050円
判型: 四六変形判
ページ数:126
初版年月日:2005/1/3
ISBN:4-7572-1098-1
「ナウル共和国」は太平洋の赤道付近に浮かぶ島国。バチカン、モナコに続き世界で3番目に小さい国です。さんご礁にアホウドリが大量の糞(ふん)をして、その糞が堆積してできた島です。この糞は長い年月を経て燐鉱石(肥料の原料になる)となり、この採掘、輸出がナウルの基幹産業でした。これは、人口1万人程度の島国にはあまりあるほどの資源であり、ナウル国民は夢のような生活をしていたそうです。税金はゼロ。教育、病院は無料。国民はみな仕事をしなくても生活できました。労働は近隣諸国からの出稼ぎの人々が大半を占めていたそうです。食堂も外国人が営業。自炊もほとんどしません。だから各国の料理店が建ち並んでいたそうです。
ところが異変が・・・。燐鉱石が20世紀中には枯渇することが判明し、政府は対策を迫られました――。
本書はけっしてナウル共和国を笑いものにするものではありません。資源に依存して富貴をむさぼり、枯渇間近になって対応策に走るナウル共和国の姿は、そう遠くない未来の中東やアメリカ合衆国の姿、ひいては地球全体の縮図なのかもしれないのですから。
適宜更新
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