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ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌1 墓場の鬼太郎/呪いのかごめ女
沢村光彦 著
水木しげる 原作
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| 「かごめ歌」を聞いた若い女性が失踪する事件が続発。現場には決まって銀の鱗が残されていた。事件に巻き込まれた女子高生・楓の依頼で鬼太郎たちが謎の解明に乗り出すと、千年の時を経て蘇った凶悪な悪霊が原因であることがわかった。鬼太郎は運命を乗り越えて、楓を、人間を守ることができるのか? Vol.1。 |
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「……雨のそぼ降る夜に、どこかから『かごめ歌』が聞こえてくるわけ! ……で、『かごめ女』に出会った人は、銀の鱗(うろこ)を貼りつけられて……魂(たましい)を奪われて、死んじゃうんだって!」 「……で?」 思い切り怪奇ムードを盛りあげていたつもりだったのだろう、友人の無愛想な反応を受けて、女子高生ががくりと大げさに肩を落とした。 「何よ?、友子、その気の抜けたリアクション」 「だって、エリの都市伝説シリーズってさ、いつもケータイサイトのパクリじゃん。ていうか、ちょっと古くない? それ、『かごめ女の呪い』でしょ?」 「ちぇ。知ってたか」 「知ってるよ、誰でも。こないだテレビでもちょっとやってたし。……その『かごめ女』と、最近増えてる若い女性の失踪(しつそう)事件が関係してるとかなんとか……。でもさ、怖がらせるつもりなら、もう少し新鮮味のある話じゃないとね。てか、せめてもちょっと雰囲気出してくんない?」 「出してたつもりなんだけどな、雰囲気」 さも心外といいたげに頬(ほお)をふくらませるエリ。「だめだ、こりゃ」と肩をすくめながら、友子が傍(かたわ)らに座っていたもう一人の友人に声をかける。 「どう思う、楓(かえで)?」 「……」 「……楓?」 「……え?」 楓と呼ばれたその少女は一瞬、虚(きよ)をつかれたように、どこかこわばった返事をした。 ここは湘南地区の、とある女子高の校庭。その一角でジャージ姿の生徒たちがいくつかの集団に分かれ、腰をおろして雑談したり、手にした楽譜らしきものに目を落としたりしていた。エリ、友子、そして楓の三人もその集団の中のひとつだった。楓の手にはぴかぴかに磨き上げられた、まだ新しいトランペットが握られている。三人ともこの学校のマーチングバンド部に所属する生徒だ。間近に迫った地区大会に向け、放課後の強化練習に臨(のぞ)んでいたのである。今は厳しい練習の合間の息抜き、短い休憩の時間だった。 「なによ、楓? まさか、あんた、怖かったわけ?」 疑わしげな目つきで訊(き)いた友子に、楓が首を振って応じる。 「ううん、違うよ。違うけど……」 「違うけど、なあに?」 「ちょっと気になってさ。……ね、エリ、『かごめ女』は、どうして人間を襲うの?」 「どうして、って訊かれても、あたし、『かごめ女』じゃないし……。たぶん──」 「たぶん、なに?」 「……悪霊だからじゃね?」 身もふたもないその回答に、友子がぷっと吹きだす。 「答えになってないじゃん、それ! ついでに訊くけどさ、なんで『銀の鱗』なの? 金の鱗じゃダメなわけ?」 「いや、だから、あたし、『かごめ女』じゃないからぁ……」 友子につられたのか、からかうような口調で楓が言葉を継(つ)ぐ。 「エリはさ、都市伝説を語るには、ちょっと勉強不足だよね」 *この続きは製品版でお楽しみください。 |
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