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Dolls〜球体関節人形〜 第八話・愛憎のゆくえ
車取ウキヨ 著
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名門私立高校に通う美少女・風香は、ある日親友のまりあから球体関節人形「B.D.(ブリリアントドール)」をみせられる。パソコンで色んなタイプの「B.D.」をみていくうちに、二人は偶然、風香にそっくりな幼女型の「B.D.」を発見してしまう。風香の脳裏に浮かぶある日の情景――6歳の自分、ピンクのフリルワンピース、男の手、そして髪……。しかし、これはとある事件の幕開けに過ぎなかった――。 本格サイコサスペンスにゴシック&ロリータを取り入れた斬新なゴスロリ小説がついに登場!! 第8話。 |
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病院の集中治療室に、緊迫した空気が流れていた。 君子を診察する医師を、風香と詩織、慎一郎が見守っている。
「ひとまず安定しているようです。意識が戻るのを待ちましょう」 医師が言い、風香と詩織はほっとして涙ぐんだ。 慎一郎も、メガネを外して目頭を押さえた。 医師と入れ違いに、二人の男が入ってきた。 ベテラン刑事の野々村と、新米刑事の小林だった。
刑事たちは姉妹を談話室に連れてきた。 消灯時間を過ぎているため、部屋はひっそりと静まり返っている。 四人掛けのテーブルに、風香と詩織は刑事たちと向き合って座った。 「実は着信記録から、犯行時にお母さんが電話をしていたと思われる人物に、先に会ってきたのですが……」 小林はじっと詩織を見つめて、 「杉浦達也さんをご存知ですね?」 と質問した。 「達也? ええ……」 「では、お母さんが刺された時刻、あなたが杉浦さんと一緒だったことに、間違いはないですね?」 「はい。でも、それが何か?」 「杉浦さんは、あなた方のお母さんと交際されていたようです」 「うそ!」 詩織が立ち上がった。 「お姉ちゃん、なんなのその人?」 風香が不安げに口をはさんだ。 「ご本人が証言されました。杉浦さんは、あなたの恋人でもあったのですね」 風香はギョッと詩織を見た。 詩織は放心状態だった。 「すみません……、少し、一人にしていただけませんか?」 小林は年配の野々村に目で確認し、再び詩織に向き合った。 「分かりました。では、杉浦さんとお会いになっていたということで、よろしいですね?」 詩織がうなずき、小林は立ち上がった。 「妹さん、ちょっと……」 野々村が声をかけた。 「はい」 「少しお聞きしたいことがあるので、こちらへ」 風香は立ち上がりながら、 「お姉ちゃん……大丈夫?」 詩織の肩に手をかけた。 「何見てんのよ! 早く行きなさいよ!」 顔を伏せたまま詩織が叫んだ。 風香は肩を落とし、刑事たちの後について部屋を出た。
*この続きは製品版でお楽しみください。 |
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